失敗しない転職のために注意したい点とは?
看護師は他の職種と比べて転職が多く、その平均転職回数は4〜5回とも言われています。
多くの看護師が様々な理由で転職を経験していますが、「この転職、失敗だった」と後悔するケースも多いようです。
転職の際に多くの人が不安になっているポイントを挙げてみました。
年収
職場に慣れてくると「今よりもっと待遇が良い病院があるのでは?」「ここで働いていてもこの先給与が上がるのかどうかわからない」など、将来に漠然とした不安を感じたり、他の病院へ目移りしてしまう傾向があります。
多くの看護師は自分の仕事内容に年収が見合っていないという不満を持っており、転職を考える時に年収を重視しがちです。転職先によっては年収で100~200万円も差が出てしまうこともありますし、働く上で年収を重視するのは大切なことですが、年収の高さの裏には何らかの理由がある場合が多いのです。
「年収が高いのは夜勤などが多いためで、月に10回も夜勤が入っていた」「人手不足で忙しく休みも取れず、病欠でも嫌みを言われた」「医師や他の看護師達との人間関係が良くなかった」などという声を聞きます。
給与が高い職場は離職率も高い傾向にあり、慢性的な人手不足から働く環境も低下しがちで、日々の忙しさにイライラしながらも我慢したり割り切ったりしている看護師もいます。 もちろんそこで頑張って働いている看護師達もいるのですから「お金のためだけ」とは言い切れませんが、転職先に何を求めるのかのバランスを考える必要があります。
労働条件・待遇
年収以上に気になるのが労働条件や待遇についてです。看護師の仕事は心身共にハードで、職場によっては休日も十分にとれず、働き過ぎで体調不良になったり病気になってしまった人もいます。 大学病院や総合病院などは比較的、研修や教育制度、託児施設などが整っていてスキルアップを目標にするために転職したものの異動なども多く、心身共にハードで体力の限界を感じる方が多いです。
また、経験したことのある診療科やクリニックなどは「だいたいこんな仕事内容だろう」という先入観や思い込みを持ってしまう事があります。しかし、病院やクリニックでは診療科目が同じでも力を入れている分野が異なる場合が多く、地域によっては患者さんの層や人数も違いもます。 転職先の労働条件・待遇に関しては求人募集に記載されていることだけでなく、職場の状況までしっかりとチェックする事が大切です。
人間関係
どんな職業でも職場の人間関係は重要です。医療現場は医師・看護師・患者さんやその家族など様々な人間関係を円滑にしないと、仕事そのものの質にも影響がでてしまいます。
医療技術は最新なのに古い体質がはびこっていたり、看護師同士の人間関係が複雑で雰囲気が悪いというケースもあるのです。また、経験年数が少ない看護師しかいないなど、看護師の人員構成に極端な偏りがある場合には人間関係に問題がある事が多い様です。 長く勤務しているベテラン看護師・新しい看護師が偏らずに働いている職場が理想的だといえるでしょう。
転職する際には、何が自分にとって優先順位なのかをよく考えて、慎重に職場を選ばなくては成功しないでしょう。また、自分の能力や状況に合った職場でないとどんなに理想的な条件でも自分のキャパを超える職場では長期間務めることができません。
転職にはパワーが要ります。転職を成功させるためには、先ずは「自分の事を客観的に見つめてみること」、そしてイメージだけでなく「しっかりとした情報を得ること」が何より大切です。