看護師の仕事で大変なことは? 仕事の魅力とデメリットを詳しく解説!
「看護師になりたいけれど、その一方で大変さが気になる」と感じている方へ。
看護師職は専門性とやりがいが光る職業ですが、その一方で現実には厳しい側面も存在します。どんな苦労が待ち受けているのか、正直な視点でお伝えしましょう。
この記事では、看護師の大変な側面に焦点を当てて解説します。未経験者や在職中で転職を考えている方にも価値ある情報となるでしょう。
充実感と困難の両方を理解し、自分に合った道を選ぶ際の判断材料としてお役立てください。夢に向かう一歩を、より確かなものにしましょう。
- 看護師の大変なことは?
- 看護師の仕事について
- 看護師の仕事の魅力とデメリット
- 看護師の仕事を改善するには?
- 看護師の大変なことに関するよくある質問
この記事を読むことで、看護師の大変なことがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。
1.看護師の大変なことは?
最初に、看護師の大変なことはどんなことか見ていきましょう。
1-1.人間関係が一番大変
多くの看護師は、人間関係が最も大変だと感じているようです。看護師の職場には、看護師だけでなく医師やそのほかの医療スタッフも多くいます。さまざまな年齢や立場の人が、それぞれの立場と役割を尊重しながら仕事を回すのは、とても気を遣うことです。また、女性が多い職場であることもひとつの原因でしょう。仕事は嫌ではないけど、性格が合わない人がいることが大変だと感じる人もいます。
1-2.ミスができない
看護師の仕事は、ミスが許されません。医療ミスは、患者にとって重大な結果をもたらし、場合によっては後遺症を残したり命を落としたりする原因になります。そのため、看護師は、常に仕事中に緊張しているのです。ミスができない仕事であることは、心身に大きな負担となるため、体調を崩してしまうこともあります。
1-3.医療知識や技術の吸収が大変
医療知識や技術は、常に進化しています。最新の状況に対応するためには、常に知識や技術を学び吸収する必要があるため、大変だと感じる看護師が多いのです。多忙なため、十分な学習時間が取れないことも多く、実務をこなしながらついていくのは相当ハードなことと言えます。
1-4.不規則な生活になる
看護師は、不規則な生活になりがちです。職場や働き方によって日勤・準夜勤・夜勤のローテーションとなります。激務のために体調を崩しやすくなるほか、家族の生活リズムと合わないことも深刻な問題です。うまくローテーションが組めずに休みを取りにくく、家族とのコミュニケーションが取りづらいケースもあります。
2.看護師の仕事について
看護師の仕事内容や勤務体制などを詳しく見ていきましょう。
2-1.バイタルチェックや各種数値測定など幅広い仕事がある
看護師の主な仕事内容には、以下のようなものがあります。
- 点滴・注射・採血業務
- バイタルチェック(検温・脈拍測定・血圧測定)
- 血糖値測定
- 投薬
- 身辺介助(食事・入浴・排泄(はいせつ)など)
- 患者移送
- 体位交換・座位訓練(廃用性症候群を避けるため)
- 夜間・定期巡回
- カルテ記入・受け持ち患者の管理
- 申し送り
- カンファレンス
2-2.主な勤務体制は3パターンある
看護師の勤務体制には、日勤・準夜勤・夜勤の3パターンがあります。それぞれの勤務時間の一例は、以下をご覧ください。いずれも実勤8時間労働です。
- 日勤:8:00~16:45
- 準夜勤:16:00~24:45
- 深夜勤:24:00~8:45
一般的には、日勤・準夜勤・夜勤でローテーションを組みながら現場を回していくことになります。なお、看護師の夜勤時間は、月平均72時間以内に収めるのがルールです。
2-3.部署によっても大変さが違う
看護師の仕事自体は、部署や科が変わっても基本的に同じです。しかし、部署や科によって仕事量や負担の大きさが随分異なります。特に大変な部署・科は、以下をご覧ください。
- 救急外来
- ICU
- 脳神経外科
- 精神科
大変な部署・科は、人の生死に大きく関わったり常に見守りが必要だったりします。軽微なミスが命取りになり、一刻を争う緊張感があるのが特徴です。患者も重症なケースが目立ち、介助量も増えます。また、上記以外の部署でも人員不足のために、ハードなローテーションで働かざるを得ない場合もあるでしょう。
3.看護師の仕事の魅力とデメリット
看護師の仕事の主な魅力とデメリットを詳しく見ていきましょう。
3-1.医療現場で専門知識を生かせることなどがメリット
看護師は、看護のスペシャリストです。専門知識を生かして医療現場で働くことができるのは、大きなやりがいとなります。仕事を通じて、患者や患者の家族から感謝されることもメリットと言えるでしょう。また、専門職であるため、給与も高めです。看護師の需要は常に高く求人数も多いので、医療関連の専門職として長く働きやすいのもメリットと言えます。
3-2.責任重大で休みが取りづらいなどがデメリット
看護師の主なデメリットには、以下のようなものがあります。自分にとって何が一番デメリットなのか把握しておきましょう。
- 責任重大でミスができない
- 体力が必要で疲労がたまりやすい
- 休みが取りづらく、不規則な生活になりがち
- 人間関係が複雑になりやすい
4.看護師の仕事を改善するには?
看護師の仕事を改善するためには、できることから努力することも必要です。
4-1.深刻な人手不足も業務改善の障害
看護師は深刻な人手不足が続いています。そのため、業務改善に支障が出ているのが現実です。本来なら余裕のあるローテーションが組めるところを、人手不足の影響で無理のあるシフトになっているケースもあります。しかし、業務の見直しを行い、無駄を省き仕事の効率を高めれば、現状よりもよくなることでしょう。
4-2.看護師の労働環境を改善する動きがある
看護師の勤務環境を改善すべく、厚生労働省では平成23年に看護師等の勤務環境改善事例集を作成し各医療機関に指針を示しています。主なポイントについては、以下のとおりです。
- 勤務シフトの見直しによる勤務環境改善
- 時間外労働の削減
- 多様な勤務形態の導入
- 育児支援に関する取り組み
- 看護補助者の活用
- 職種を超えた業務分担
- 職員教育体制の見直し
- 労使の話し合いの機会を作る
なお、より詳しい内容については、厚生労働省の看護師などの勤務環境改善事例集をご覧ください。
5.看護師の大変なことに関するよくある質問
最後に、看護師の大変なことに関する質問に回答します。それぞれ確認してください。
Q.看護師同士の人間関係を改善するコツはある?
A.無理に仲良くしようとせず、あくまでも仕事の同僚として接したほうがお互いにうまくいくものです。また、うわさ話に加わらない・人の悪口を言わないことも徹底しましょう。必ずあいさつをすることも効果的です。
Q.大変な仕事でも給与が高ければやっていける?
A.給与の高さがやりがいと感じている人なら、大変な仕事でも乗り越えられることでしょう。ただし、自分に合うか合わないかという問題は別です。給与が高くても合わない仕事は大きなストレスとなるので注意しましょう。
Q.特定の患者が苦手で仕事が苦痛に感じるのですが?
A.患者の中には、看護師に対して横柄な態度を取ったり乱暴な言葉遣いをしたりする人もいます。看護が苦痛に感じるのなら、上司に相談して担当を変更してもらうといいでしょう。
Q.仕事量が多く大変すぎてダウンしそうなのですが?
A.まずは、上司に相談してください。仕事量を減らし、負担を軽くしてもらうことが大切です。また、仕事の効率化を図り、無駄作業を減らす努力もしましょう。どんな対策をしても仕事量が減らないのなら、転職も考えてみてください。
Q.家庭と看護師の仕事を両立するため、昼間だけ働くことはできる?
A.可能です。夜勤や準夜勤のない職場を選ぶことで、定時に帰ることができ、家庭と両立しやすくなるでしょう。入院施設のない診療所や外来・デイケアやデイサービス施設で働くなどがおすすめです。
まとめ
今回は、看護師の大変なことについて詳しく解説しました。看護師は、医療に関わる仕事であり、複雑な人間関係の中にいることから、ストレスが絶えないことは事実です。これから看護師になろうと考えている人は、心構えをしておきましょう。また、現在すでに看護師として働いている人は、できる範囲で現状を変える努力をしてみてください。何をしても現状の不満が残りつらく感じるのなら、転職をおすすめします。