先輩看護師が後輩指導する必要性や方法は?

【必見】先輩看護師が後輩指導する際のコツや注意点をチェック!

元看護師のゆかり

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看護師が行う業務の1つに後輩指導があります。しかし、「後輩指導に自信がなく、ストレスがたまる」「後輩の指導をしていると仕事がおろそかになり、上司から中止を受けることが増えた」など、後輩指導に関する悩みを抱えている先輩看護師は珍しくありません。

今回は、後輩指導の方法や指導をうまく行うコツなどを紹介します。

  1. 看護師が後輩指導をする重要性や悩みごと
  2. 看護師が後輩指導を行う方法
  3. 後輩看護師をうまく指導するコツ
  4. 看護師の後輩指導に関するよくある質問

この記事を読めば、指導計画の立て方なども分かるでしょう。後輩指導に悩んでいる人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.看護師が後輩指導をする重要性や悩みごと

はじめに、看護師が後輩指導を行う理由や大切さ、後輩指導をするうえで悩みがちなことなどを紹介します。

1-1.看護は座学だけでは学びきれない

看護師になるためには専門学校や大学で3~4年勉強し、国家試験に合格する必要があります。そのため、看護師の免状を取得した時点で、専門的な知識は備わっているはずです。しかし、看護は生身の人間相手の仕事であり、座学だけでは学びきれないこともたくさんあります。また、看護は患者の命を預かる仕事です。ちょっとしたミスが大事故につながることもあるでしょう。そのため、新人看護師は先輩看護師による手厚い指導が必要とされるのです。

1-2.広がるプリセプター制度

プリセプター制度とは、先輩看護師(プリセプター)が後輩看護師(プリセプティ)に対してマンツーマンで指導を行う制度です。プリセプター制度は、きめ細かい指によりと看護の実践能力の早期習得が可能となるメリットがある一方で、教育の負担がプリセプターに集中しやすいというデメリットもあります。プリセプター制度を取り入れる場合、職場全体のサポート体制が重要です。

1-3.仕事と指導を両立するのは難しい

先輩看護師は、仕事をしながら指導を行わなければなりません。そのため、以下のような悩みを抱えやすくなります。

  • 後輩の指導に重点を置くと仕事がおろそかになる
  • 後輩の失敗が自分の失敗となる可能性がある
  • 後輩が学習に消極的だと、先輩看護師の負担が重くなる
  • 後輩が成長しないと自分の責任ではないかと悩む

特に、仕事熱心で真面目な人、初めて後輩指導を任された人などが悩みやすいでしょう。

2.看護師が後輩指導を行う方法

この項では、後輩指導を行うために必要な知識や基本的な流れを紹介します。

2-1.後輩に到達してほしいレベルを設定する

看護の内容は多岐にわたり、プリセプター制度で指導できる範囲は限られています。先輩看護師は、プリセプター制度で行う指導に適した看護業務を選び、到達点を設定しましょう。また、指導される新人看護師にあらかじめ到達目標を伝えておけば、相手も自分が何をすればいいのか分かりやすくなります。

2-2.一緒に成長していこうという気持ちが大切

後輩の指導は手間がかかり、厄介なものでもあります。しかし、それを言葉や態度に表してしまえば、後輩は指導を受けたいという気持ちも失ってしまうでしょう。ですから、後輩を指導しながら自分も今までの看護方法を見直し、共に成長していこうという姿勢になることが大切です。

2-3.職場のサポート体制を再確認する

後輩の指導を1人で行おうと思うと、どうしても無理をしがちです。ですから、後輩の指導で迷ったり悩んだりしたとき、自分が相談できる人や機会を確認しておきましょう。また、後輩の指導内容と方法を職場全体で共有することも必要です。

2-4.指示は具体的に細かく行い後輩の顔色をうかがわない

新人看護師は右も左も分からない状態です。ですから、指示は具体的に行いましょう。「これくらいわかるでしょう」「自分で考えて」は禁句です。その一方で、後輩の顔色をうかがいすぎてもいけません。看護は人の命に関わる仕事です。人によっては「自信がない処置はしたくない」と及び腰になることもあります。このとき、自分が後輩のやるべき仕事を引き受けてしまうのではなく、叱咤したり具体的な指示を出したりすることが必要です。

2-5.後輩指導の流れ

後輩指導の基本は、以下のような流れで行いましょう。

  • 情報収集:今日行う看護の内容、後輩がまだ単独で行っていない看護の内容、指導することが可能な看護内容など
  • 指導目標や方法を定める:後輩が達成すべき目標を設定し、それを達成するためのプロセスを考える。必要なら上司の指示を仰ぐ
  • 実施:後輩の指導をする
  • 評価:後輩の看護内容の評価や次回の目標の設定

3.後輩看護師をうまく指導するコツ

この項では、後輩看護師とうまくコミュニケーションをする方法や円滑に指導をすすめるために気をつける点を紹介します。

3-1.注意ばかりでなくほめる

新人看護師がうまく看護をできないのは当たり前です。先輩看護師の目線から見れば、至らないところがたくさんあるでしょう。しかし、注意してばかりでは後輩看護師は萎縮し、コミュニケーションを満足に取れなくなります。まずほめるところをみつけ、後輩に自信をつけさせてあげることも大切です。

3-2.叱るときは内容を絞る

後輩を叱っていると、だんだん「あのときもこんな失敗をした、そういえば、ここも至らないと思っていた」と叱る内容が次々と出てくることもあります。しかし、次から次へと叱る内容を増やしていけば、時間がいくらあっても足りません。また、後輩の人格否定になる可能性もあります。叱る内容は多くても2個まで、時間も10分以内に絞りましょう。

3-3.問題をすべて自分で抱え込まない

先輩看護師は看護の知識や経験は後輩より豊富です。しかし、指導に関しては後輩と同様にほとんど経験なく新人同然という人もいるでしょう。大切なのは、指導に関する悩みや問題をひとりで抱え込まないことです。また、職場では新人教育に関する研修など、指導者の育成に力を入れることが必要になります。

4.看護師の後輩指導に関するよくある質問

この項では、看護師の後輩指導に関する質問を紹介します。

Q.プリセプター制度はどのような病院でも実施されているのですか?
A.いいえ。病院によって指導方法は異なります。

Q.後輩指導は何年目の看護師に任されるのでしょうか?
A.病院ごとに異なりますが、3~5年目の看護師に任されることが多いと思います。

Q.後輩を指導するマニュアルなどがあれば便利です。
A.病院によっては作成されているかもしれません。しかし、マニュアルに頼りすぎないことも大切です。

Q.後輩指導がうまくいかないと、自分の責任になりそうで不安になります。
A.後輩指導が評価の一部になっていることもありますが、後輩の指導がうまくいかないからといって今までの実績が全否定されることはありません。不安になりすぎないことも大切です。

Q.後輩指導で先輩看護師のNG行為はありますか?
A.大勢の前で後輩看護師を叱責したり、指導を受けている人の人格否定をしてはいけません。信頼関係が失われてしまいます。

まとめ

今回は、後輩看護師の指導方法や先輩看護師が知っておくべき知識などを紹介しました。看護師の仕事は普段から忙しく、新しい仕事を抱える余裕がないと思う人もいるでしょう。しかし、後輩を指導することにより自分も成長できます。後輩を指導する機会が巡ってきたら、よい経験と思いましょう。一対一で指導する場合も、他に相談できる相手や指示を仰げる相手を確保しておくことが大切です。

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