看護師の仕事と子育ては両立

仕事と子育て両立したい!ママさん看護師・シングルマザーの働き方

元看護師のゆかり

【執筆者プロフィール】

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どんな職業でも、働く母親にとって仕事と子育ての両立は大変なことです。

職場の環境・周囲の理解・家族のサポートがあるかないかによって、母親の負担は大きく変わってきます。

特に看護師は夜勤・休日出勤・残業も多く、さらに人の生命や健康に関わる仕事の中で、心身共に大きなプレッシャーを抱えながら子育てや家事を両立させるということは、並大抵なことではありません。

日本看護協会の調査によると、全国の看護師の年間離職者数は10万人以上とみられ、
その離職理由の上位は

1位:妊娠・出産30%
2位:結婚28.4%
3位:子育て21.7%
4位:家事と両立しない12.5%

となっています。多くの看護師が結婚や妊娠、子育てなど、女性のライフイベントをきっかけに仕事を辞めているも現状です。しかし、一方で『安定した給与』や『働く場所に困らない』という理由から、特にシングルマザーで看護師を目指す人も増えてきています。

シングルマザーで看護師を目指すなら

多くのシングルマザーの悩みは経済的な事です。手に職がないと正社員の仕事もなかなか見つからず、パートや派遣では条件的にも将来的にも不安定。求人も多く、長期にわたり安定して働ける看護師は魅力的な職業です。 子育てしながら看護学校に通って看護師を目指している30~40代のシングルマザーも大勢います。
そういう人たちのための支援制度も各自治体によっていろいろあります。看護学校に通うための支援金、奨学金、母子貸付制度など住んでいる自治体・学校を調べて問い合わせてみましょう。

また、看護助手として雇ってくれる医療機関で准看護師を目指す方法もあります。 お子さんの年齢にもよりますが、いずれにしても資格取得までの間は(看護師として働き始めた後も)、保育園やいざという時の預け先などを確保できるかが重要なポイントになってきます。

子育て中のママさん看護師の働き方

働ける時間を選ぶ

看護師が離職する職場環境に関する主な理由は、『勤務時間が長い・超過勤務が多い 21.9%』『夜勤の負担が大きい17.8%』『責任の重さ・医療事故への不安14.9%』『休暇が取れない14.4%』などが挙げられています。 労働条件の厳しさが家事・育児などとの両立を阻んでいると言えるでしょう。 この様な状況の中で子育てをしながら看護師を続けるには、夫や祖父母、兄弟姉妹など家族の協力が不可欠です。 (看護師に限らずどの職業でも家族の協力は必要ですが。)

最近では、医療機関でも看護師のニーズに合わせ多様な勤務シフトを整備したり託児所などの福利厚生施設を充実させるなど、看護師が継続して働ける環境づくりをしているところも増えています。 「子どもの保育園のお迎えに行きたい」「子どもの夕食を作りたい」「夜は子どもと過ごしたい」などが希望なら、残業が少なく夜勤がないクリニックや外来勤務、日勤専従の働き方がよいでしょう。

また、夜勤専従という働き方もあります。勤務時間が夜勤だけなので変則的な常勤の勤務形態に比べて、規則的な生活リズムを保て、なおかつ昼間にプライベートな時間を持てる点や夜勤・深夜などの手当てがつくため高給である点などから、ママさん看護師さんにも人気があります。
ただ、ママさん看護師が夜勤専従をできる職場としては、「24時間の院内保育園が完備されている」「休憩や仮眠が取れる」「子育てに理解がある」等の職場環境に関して慎重に選ぶことが大切です。

子どもを預ける場所を選ぶ

子育てしながら仕事を続けてきた多くの看護師さんが「子どもが中学に入るまでが大変だった」と言います。子どもがある程度大きくなると、突発的な病気なども少なくなるし家事を協力してくれるなど、仕事への理解を示してくれます。しかし、乳幼児から小学生くらいまでは急病や学校の行事などのやむを得ない事情で仕事を休む事が多くなり、特に夜勤の時などは休みにくいし、頼める人も見つからないなど、ママさん看護師の大きな悩みになっています。

勤務時間が不規則な看護師にとって、特に保育園や託児所探しに苦労しているようです。 病院併設の託児所は一般的に乳幼児が主ですが、夜間や土日は小学生も利用ができる施設もたくさんあります。 また、病児保育を行う施設も多く、子どもが病気の時でも預かってくれます。 平日の日勤時には保育園、夜勤・休日には託児所を利用するなど、働き方に応じた施設を探す事が大切です。

子どもを持つ看護師にとって、仕事と子育てが両立できる環境は十分に整っていませんが、慢性的な看護師不足を打開するため、医療機関全体で看護師の労働環境・制度の整備改善に取り組み始めています。それらの制度を上手に取り入れ、それぞれのライフスタイルやニーズに合った働き方を選んでいくことで、子育てと仕事を両立させる上での負担が少しでも軽減されていくはずです。

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