目指せ一発突破!看護師国家試験への対策
看護師になるための看護師国家試験の合格率はここ数年、90%前後で推移しており、他の国家試験に比べて比較的高めになっていますが、その内容は決して楽な試験ではありません。
看護師国家試験とは
毎年2月下旬に実施される看護師国家試験は看護師の免許を取得するための国家試験で、法で定められた看護師養成機関の在籍生もしくは卒業生が受験でき、(※第104回看護師国家試験は平成27年2月22日実施予定)過去の合格率は90%前後を推移しています。 試験問題は『必修問題』『一般問題』『状況設定問題』の全240問で構成され、午前・午後とも制限時間は2時間40分。?
必修問題
看護師として基本的かつ重要な知識や技能について、専門基礎分野・専門分野から出題される問題です。全50問中40問以上の正解、8割以上の正答率が必須で、この条件をクリアしないと一般問題や状況設定問題の正解率が高くても不合格になってしまいます。
一般問題
科目ごとの出題数は毎年ほぼ決まっていますが、体の構造・機能、解剖生理からや疾病、回復の促進、看護ケアと社会保障制度、基礎看護学まで幅広く出題されます。一般問題と状況設定問題はその年の問題の難易度や受験生のレベルによって変化する相対評価になっています。
状況設定問題
1題あたり2連問または3連問で構成される文章問題で、1問あたりの配点を高く設定(1問2点)されます。 患者の年齢・性別・症状・検査値・言動などの状況が設定され,その状況に応じて疾患を判断したり,看護過程(アセスメント・看護計画の立案・実施・評価等)を展開する応用力や判断力を問われる形式になっています。これも相対評価で一定以上(6割?7割)の正答率が必要です。
看護師国家試験の合格ライン
看護師国家試験は選抜したりふるい落としたりする入学試験などと違って、合格ラインをクリアした人はすべて合格となります。基礎的な知識をしっかりと身につけて計画的に対策を行えば必ず合格できる試験です。しかし、出題範囲や量が膨大で応用力や判断力を問う出題も多いので、単なる暗記や試験テクニックだけで合格できるほどは甘くありません。
看護系の学校の進級は厳しく留年も珍しくはありませんし、また学校によっては合格率を上げるために、不合格になる可能性の高い生徒は受験させないところもあります。看護師国家試験を受験する学生は難関を突破してきた、いわばエリートだといってもいいでしょう。だから、国家試験合格率も上がるのです。 また、現役で合格できなかった既卒者の合格率は例年30~50%程度と低い傾向にあります。この数字は働きながら学ぶことの大変さ・試験へのモチベーションを持ち続けることの難しさを表しています。
徹底的な過去問題対策・日々の実習との連動した対策が合格につながる
どんな試験でも日々の勉強を怠らないことが合格の一番の近道ですが、看護学生は日々実習なども忙しく、膨大な量の受験勉強に不安や焦りも感じるでしょう。早めに計画を立て効率的かつ効果的に勉強を続けましょう。
合格者はとにかく過去問題を徹底的に解くスタイルで勉強を行っています。 過去の問題集はたくさんでていますし、最近ではスマートフォン用の看護師国家試験過去問題アプリも出ていて、問題数が1000を超えるものや簡易合否判定サービスがあるもの、苦手問題を克服できるものなど、それぞれに特徴があるので自分に合うものを選んで利用してみてください。特に、正答率の掲載されているものは、勉強の優先度を決めるために非常に役立ちます。正答率が高いにできなかった問題は優先的に復習しなければならない問題です。また、類似問題が出題される可能性もあるので関連知識を含めて勉強することが大切です。
また、日々の実習がそのまま試験対策に役立つことがたくさんあります。実習そのものが試験対策につながると考えて取り組みましょう。
看護学生は、試験がある時期にはすでに就職先が決まっている人も多く、「就職が決まったけど国家試験に落ちたので就職がダメになった」というケースも実際にあるようです。その場合は来年の試験まで待つことになり、もちろん就職活動もやり直しですし、前述した様に既卒者の合格率は格段に下がっています。 本番さながらに実施される模擬試験なども利用し、勉強・体調双方の準備をしっかり整えて一発合格を目指しましょう。