インフルエンザを予防したいあなたへ。知っておくべき3つの事!
インフルエンザの予防、しっかりと取り組んでいますか?
インフルエンザは身近な病気ですし、感染したから必ず死ぬ病気ではないと甘く見る方も多いと思います。
しかし、インフルエンザは毎年1万人を超える人々が亡くなっていると言われるとても危険な病気ですから、甘く見ていては取り返しの付かないこととなるかも知れません。
しっかりとした知識を持っておくことが大事なのです。
そこで今回は、介護施設における感染症対策についてお話しさせていただこうと思います。
現在のインフルエンザ状況と基本知識
2014年、インフルエンザは昨年より3週間も早く流行期に突入しています。
昨年は10月頃から感染者が増え始め、10月の終わり頃から小・中学校で学級閉鎖が頻発するようになってのに対し、今年は9月中から流行し始めました。
これから新年を迎え、より一層インフルエンザが猛威を振るい始めるはずですので、十分に準備をしておきましょう。
1.インフルエンザと風邪の違い
かぜの症状は多くの場合、のどの痛みや鼻みず・くしゃみや咳などが続きはしますが、熱はあまり高くはないことがほとんどです。風邪は様々な病原体の感染から発生する場合は勿論、急激な温度変化や疲れなどから発生することもあります。
インフルエンザは風邪の病原体とは違う、インフルエンザウイルスの感染でのみ発生する病気です。インフルエンザウイルスは多くの場合、1~3日間の潜伏期間を経た後に発症します。突然の高熱や全身の倦怠感、筋肉関節の痛みなどの全身症状が見られ、高齢者では肺炎、小児ではインフルエンザ脳症などの危険性もあるようです。例年10~11月頃から目立ちはじめ、1~3月のあたりで流行のピークとなります。
2.インフルエンザの種類
基本的に『インフルエンザ』という言葉で一纏めにされていますが、インフルエンザには大きく分けてA型・B型・C型の3種類があるのはご存じのことでしょうか?
A型は人間は勿論、鳥や豚等の動物の間でも感染します。亜型がとても多く、その数は何と144種類。2009年頃にパンデミックを起こした『新型インフルエンザ』も実はこのA型の1つで、更に鳥インフルエンザや豚インフルエンザもこのA型に属します。感染力が高く、流行しやすいのが特徴です。
B型は人間同士でのみ感染するインフルエンザで亜型は存在せず、ビクトリア系統と山形系統という2つの系統のみが存在しています。こちらもA型同様に流行しやすいのですが、比較的熱が高くならないので風邪と間違われ、結果として治癒に時間が掛かったり重症化してしまう可能性がありますので注意が必要です。
C型は人間同士でのみで感染するのですが、これまでのA型・B型とは違ってほとんど流行することはありません。小児に感染することが多く、大人が感染しても風邪程度の症状しか認められないこともあります。また、亜型も系統も存在しないのが特徴です。
3.今年度に流行するのはB型インフルエンザ
今年、流行するのは『B型インフルエンザ』だと言われています。これまでB型インフルエンザは2年に1度の頻度で流行を繰り返してしましたが、ここ数年は毎年流行する傾向がみられており、今年も流行することが懸念されているようです。B型インフルエンザは2月から春先にかけて流行することが多いので、まだ猶予がありますが、今年はA型インフルエンザの流行時期が去年より早まっていますので、その事を念頭に置いた対策をしていきましょう。
インフルエンザの感染経路
インフルエンザには主に3つの感染経路があります。しっかりと把握しておきましょう。
空気感染
咳やくしゃみなどによって空気中に飛散したウィルスを埃などの細かい粒子と一緒に吸い込むことで感染する。はしかや水ぼうそうなどもこの経路で感染します。
飛沫感染
咳やくしゃみ・会話などによって放出されたウィルスが口や鼻などの粘膜に付着することで感染する。この感染経路の代表的な病原体はエボラウィルスが挙げられます。
3.接触感染
食品、粘膜・皮膚の接触、医療器具、手すりなどの不特定多数が触れる設備などを媒介に感染する。目や鼻などは無意識に触る事が多いため、最も感染しやすい経路であると言われています。今も世界を騒がせているエボラ出血熱も、この経路で厳重な防護をしていたはずのが感染してしまいました。
感染を予防するために必要な事
1.予防接種を受ける
インフルエンザを予防する最も確実な方法は、何と言っても予防接種でしょう。インフルエンザワクチンは他のウィルスのワクチンと比べると予防効果が低いとされていますが、感染後に発病する可能性を減らす効果と発病した際の重症化防止に一定の有効性が認められています。
インフルエンザは、その年によって流行するウイルスの型が違うため、前のシーズンに接種していても予防効果は期待できません。ですから、基本的には毎年2回ずつ接種するのが好ましいとされています。摂取時期としては流行前に2回接種が終わるのが最も効率的ですので、1回目は10~11月、2回目は12~1月中に接種するようにしましょう。ただし、強い卵アレルギーの方は、ショックやじんましん・呼吸困難などのアレルギー症状が極希に現れることがあるので、医師と相談してくださいね。
2.しっかりとした知識・心持ち
まず、感染源をしっかりと把握することが最も大事です。その上で、楽観的な思考をしないように心がけることが重要でしょう。「これぐらいなら大丈夫」「どうせうつりやしない」なんて言う気の緩みが、最悪の状況を引き起こすことになります。
3.器具は素手で触らない
患者に使用した器具、特にマーゲンチューブのような体内に挿入する器具は絶対に手袋越しに触らないようにしましょう。また、手袋をしていても外す際などに菌が付着することがあるので、手袋を捨てた後も手洗いと消毒は欠かさない事が肝要です。もしも素手で触らざるを得ない事があった場合は、すぐに石けんで手を洗い、その後にしっかりと消毒してください。
4.こまめに手洗い・うがい
人間は癖で無意識に目や鼻などを触ってしまうものですから、手に菌が付着していると感染する確率がぐっと高まります。患者に触れた時や、何らかの原因で汚れた時は勿論、時間を見つけて手を洗う習慣を付けておきましょう。また、空気中のウィルスを吸い込んでのどに付着していることもあり得ますから、こまめにうがいをするようにしてください。少々過剰・潔癖に思うぐらいがベストです。
5.睡眠と栄養を十分に取る
仕事が忙しかったりすると、睡眠時間が余り取れなかったり、食事を携帯食やファストフードですましがちですよね。しかし、そのような状態が長く続くと体の免疫機能が低下して病気に罹り易くなってしまいます。
なかなか難しいのは分かりますが、最低でも6時間以上の睡眠としっかりとした食事を取ることを心がけましょう。
また、一部のヨーグルトに含まれる『ラブレ菌』や『1073R-1乳酸菌』『FK-23乳酸菌』といった乳酸菌を摂取することで『ナチュラルキラー細胞』と呼ばれる免疫細胞の働きが高まったり、発症後の重症化を抑える効果があることが認められています。
もしも3食十分に食事が取れないようでしたら、朝食などにこれらの乳酸菌の含まれた食品を取り入れるのも、1つの手かも知れませんね。
まとめ
いかがでしたか?
今回はインフルエンザに関する情報をご紹介いたしました。
- 今年のインフルエンザ状況
- 感染経路
- 予防するために必要な事
インフルエンザを甘く見て感染したら、辛いのは自分です。
健やかな日常を遅れるよう、細心の注意を払った行動を心がけましょう!