クリニカルスペシャリストの仕事とは

看護師の資格をいかし医療に関する営業職。クリニカルスペシャリストの仕事とは

元看護師のゆかり

【執筆者プロフィール】

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クリニカルスペシャリストとは主に医療機器や用具のメーカーに勤務し、自社製品をより多くの顧客(病院)に正しく使っていただくための様々な営業活動をするのが仕事で、フィールドナース・セールスサポート・プロダクトスペシャリストなどとも呼ばれています。

クリニカルスペシャリストの主な仕事内容

クリニカルスペシャリストの主な仕事は、自社製品(医療機器・医療器具・医薬品等)の販売を目的とした『営業的な業務』と製品販売後の『アフターフォロー業務』になります。
『営業的な業務』とは、自社製品(医薬品や医療機器)の販売のために営業担当者に同行して病院や販売代理店等に対するデモンストレーションやセールス活動を行います。製品の勉強会やプレゼンテーションなどマーケティングに関わる業務全体を管理し、ときに医療機器関係の展示会や学会、セミナーなどで、医療関係者に対して、デモンストレーションを行う事もあります。

販売後の『アフターフォロー業務』では、自社製品を導入していただいた病院の医師や看護師に対して取り扱い方法の説明や製品に関係する情報・知識などを提供し、また、使用時のトラブルや質問などに対応していきます。

クリニカルスペシャリストに必要な資質

一般企業で働く営業職として必要な社会的マナーはもちろん、営業トークやコミュニケーションスキルは必須です。医療関係者に自社製品の魅力をわかりやすく説明できるプレゼンテーション能力、資料の作成やプレゼンに必要なパソコン・映像機器の知識やスキルも大切です。

車の運転や顧客回りといったフットワーク、急な残業・出張にも対応しなければなりません。また、外資系の医療機器メーカーでは、英語力(TOEIC750点以上)を求められることもあります。企業によって業務内容・要求される能力とも変わってくるため、事前に十分な調査が必要です。

看護師から転職するには

仕事内容や必要な資質という点からをみると一般企業のワーキングウーマンですが、クリニカルスペシャリストに看護師の経験がどのように役立つのでしょうか。看護師として臨床現場での知識と経験をいかし、医療知識が豊富な顧客に対して説得力のある営業活動や臨機応変な対応ができます。

看護師としての専門的な視点があるからこそ、自社製品の機器の正しい使い方や利便性、他の医療機器との違いなどについて実際に使用する医療従事者の立場に立って説明することができるのです。
また、製品開発においては「病院ではどんな場面で機器を使用するか」「現場ではどういう形態のものが欲しいのかなど、看護師など医療関係者が実感している要素をリサーチすることが大切になってきます。現場の視点から製品を開発・営業・フォローができる看護師はクリニカルスペシャリストとして貴重な存在なのです。

看護師の資格や経験は役に立ちますが、看護師とは仕事の質がまったく異なります。患者さんに対し直接的なケアをすることありませんし、直接命に関わることはありません。「他業種の中で看護師としての知識をいかしたい」「ビジネス上でのスキルやコミュニケーション能力を高めて違う職種に挑戦してみたい」と考えている看護師には魅力的な職場になるでしょう。しかし、都市圏以外では求人が少なく競争率も採用のハードルも高いので情報は広く集めておく必要があります。

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