看護師不足って本当? 看護師の転職・復職の現状をとことん解説!
看護師は医療のスペシャリストとして、常に引く手あまたです。しかし、ずっと看護師不足と言われているのも事実と言えます。看護師不足の理由を学び、どんな対策が必要なのかを考えることが必要でしょう。今回は、看護師の転職・復職の現状をとことん解説します。転職・復職に有利な状況であっても、自分の希望どおりの条件を満たす職場を探すためのコツも覚えてください。
- 看護師は不足している?
- 看護師不足の対策の内容とは
- 看護師不足は今後どうなる?
- 看護師の転職や復職について
- 看護師不足についてよくある質問
この記事を読むことで、看護師不足の状況を正しく理解し、就職・復職で有利に動くことができるようになります。離職率の高さが問題とも言われる看護師で満足する職場に出会うためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。
1.看護師は不足している?
最初に、看護師不足の現状や問題について学びましょう。看護師不足の主な理由についても解説します。
1-1.看護師の現状を確認しよう
看護師は、病院などの施設で医師を助け、患者に適切な看護を提供するために重要な存在です。知識や技術を身に付け、資格取得をすれば一生働き続けることができるため、女性を中心に看護師を目指す人も多くいます。しかし、毎年希望を抱いて多くの看護師が誕生している一方で、慢性的な人手不足が解消することはありません。職場の数が豊富にあるのにもかかわらず、看護師が圧倒的に足りないのです。
1-2.看護師不足が問題になっている
勤務条件がハードなどの理由から、看護師の離職率が高いことは事実です。しかし、高齢化社会が進み、看護師の需要は高まる一方であり、看護師不足が大きな問題となっています。看護師業務を行うには国家資格が必要であり、誰でもできる仕事ではありません。もちろん、これから看護師になろうという人をサポートすることも大切でしょう。さらに、現在看護師資格を持っていながらも仕事に就いていない人たちの転職・復職を支援することがポイントになってくるのです。資格を持っていても、活用できていない人はたくさん存在します。看護師不足を解消するためには、さまざまな対策を行って転職・復職を促すことが必要です。
1-3.看護師不足の理由とは?
慢性的な看護師不足は、主に以下のような原因があるためです。
- 勤務条件がハード:人手が足りなくて休日が取りにくい・残業や休日出勤がある
- 不規則な勤務形態:夜勤が入るためシフトが不規則になる
- 高度な医療技術:常に最新の医療技術を吸収する必要がありプレッシャーになる
- 介護施設などの増加:介護施設が増加するたびに看護師需要が高まる
2.看護師不足の対策の内容とは
看護師不足を解消するためには、効果の高い対策を行うことが大切です。具体的にどんな対策があるのか見ていきましょう。
2-1.待遇改善が大切
看護師は、仕事がハードであるにもかかわらず待遇がきちんとしていないところも多いものです。優秀な看護師ほど、待遇改善を求めて退職してしまいます。そのため、まずは、看護師たちが働き続けることができるように待遇を整えるべきでしょう。給与改定だけでなく、休日や勤務体系・時間、福利厚生も含めて見直すことが必要です。
2-2.チーム医療について学ぼう
看護師は、医師やほかの医療職との連携を取りながら仕事をする必要があります。患者の治療は、医師を中心にすべてのメンバーの連携がうまく行ってこそ、スムーズに進めることができるのです。治療情報の共有だけでなく、チームの一員として意思の疎通ができることが重要と言えます。しかし、看護師を軽視したりチームの連携ができていなかったりなどで悩んでいる人も多いのです。チーム医療の大切さを学び、看護師の職務内容を理解・尊重することも重要なポイントと言えます。
2-3.認定看護師や専門看護師でのキャリアアップ
看護師としてキャリアアップできる道を整えていくことも重要です。たとえば、認定看護師や専門看護師を目指すためのバックアップを強化することが効果的な対策となります。看護師にとって専門知識や技術を身に付けることは、仕事のやりがいにもつながるものです。優秀な看護師の継続勤務を促すためにも、必要なことと言えるでしょう。
2-4.看護師復職を手助けする
結婚や出産のタイミングで看護師を辞めてしまう人は多くいます。数年のブランクが開いてしまうことで、復職したくてもタイミングがつかめない人もいるものです。そこで、復職を手助けすることが看護師不足解消の後押しとなるでしょう。たとえば、復職をしたい人向けのセミナーや相談会を開くことで求職者の不安が随分と軽くなるものです。看護師資格を生かして再度働いてもらうためにも必要と言えます。
2-5.そのほかの看護師不足対策について
看護師は、「ハードな仕事」というイメージが先に立つこともあるでしょう。実際、医療のプロとして責任の重い仕事であることは事実です。しかし、看護師不足を解消するためには、現場の意識改革も重要なポイントとなります。ムダな仕事を効率化・廃止することで、看護師の負担を減らすことが可能です。長年の習慣が何でも正しいとは限りません。また、看護師も精神的なサポートが必要です。仕事の悩みなどを気軽に相談できる体制を整えることも離職率を低くし、看護師不足を解消することにつながります。
3.看護師不足は今後どうなる?
看護師不足は今後どうなっていくのでしょうか。転職・復職を希望するにしても、現実をきちんと見据えることが必要です。
3-1.看護師不足の今後について
看護師不足は、当分解消することは無いでしょう。今後も社会の高齢化は進み、医療や介護の需要はますます高まるばかりです。当然ながら、看護師求人も増えるばかりと予測できます。つまり、求人数が減ることは考えにくいのです。看護師の資格を持っていて、転職・復職を希望する人にとっては、困ることは無いでしょう。
3-2.看護師不足でも注意するべき点
しかし、看護師不足とはいえ、求人の内容をきちんとチェックして応募することが大切なのは変わりません。看護師不足であっても、厳しい勤務条件や待遇を掲げているところでは長く働き続けることは不可能でしょう。また、高待遇であっても離職率が高い職場は注意してください。人間関係の問題や、求人票では見えない部分に問題がある可能性があります。看護師不足で職場を選ぶことができる立場であっても、本質を見極める目が必要です。
4.看護師の転職や復職について
看護師の転職や復職について詳しく解説します。実際に成功するために必要なことを学んでください。
4-1.看護師転職・復職のメリットとデメリット
看護師転職・復職のメリット・デメリットについて、それぞれ解説します。いずれもしっかり理解しておきましょう。
4-1-1.メリット
- 看護師資格を生かして働くことができる
- 専門職であるため、事務職に転職・復職するよりは給与水準が高い
- 看護師不足のため豊富な求人の中から選ぶことができる
4-1-2.デメリット
- 求人数が多くても自分が希望する職場に転職・復職できるとは限らない
- 条件のいい職場はすぐに採用が決まり、応募できないこともある
- 転職・復職活動が長引くと疲れてしまう
4-2.転職・復職経験者の声を参考にしよう
看護師転職・復職の経験者の声は、とても役に立つものです。できるだけ自分の状況に近い人の意見を参考にすることで、有意義に活用できます。経験者の声は、インターネットで検索すると多く見つかるでしょう。ただし、信頼できるサイトに掲載してあるものだけを選んでください。また、いい点と悪い点の両方を率直に書いているものの方が信頼できます。実際にどんな点に苦労したか、応募を避けた方がいい職場のポイントなど、先輩の生の声を参考にしましょう。
4-3.転職・復職するにはどうする?
看護師転職・復職をするためには、いろいろとやるべきことがあります。
- 転職時期の目安を決める
- 自己分析や職歴をまとめる作業を行う
- 看護師としてどんな条件で働きたいかまとめる
- 求人情報や求人サイトをチェック・登録する
なお、現在看護師として勤務中の場合は、退職時期を決めて周囲と調整する必要があります。仕事の勘が鈍らないためにも、できれば在職中に転職活動を行い、ブランク無しで次の職場に勤めることがおすすめです。また、復職を目指す人は、ブランクがあることを承知で求人を出しているところを中心にチェックしましょう。復職にかんして家族の理解を得ておくことも忘れないでください。
4-4.看護師の転職や復職の相談窓口
看護師の転職や復職は、プロの意見を参考にすることが大切です。たとえば、看護師転職サイトを利用することで、転職や復職に必要なさまざまな知識を知り、コツを得ることができます。当看護師キャリアアップでも、看護師転職・復職を目指す皆さんのために、実際の活動に役立つ情報や豊富な求人をお届けしているのでぜひご利用ください。自分ひとりではつまずきやすいポイントをフォローできるので、成功率が高まります。また、条件のいい非公開求人への応募も可能になるなどメリットがたくさんです。
4-5.看護師の転職方法の流れを学ぼう
看護師が転職するためには、いくつかのルートがあります。以下は、看護師転職サイトを利用した場合の流れです。
- 良質な看護師転職サイトに登録する
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 看護師転職サイトの情報をチェックして気になるところに応募する
- 採用試験・面接を受ける
- 合否の結果を待つ
なお、看護師転職サイトを利用した場合、転職活動の個人アドバイスを受けることができるところも多くあります。転職には、自分の長所を積極的にアピールすることも重要です。経験豊富なアドバイザーに相談して、採用試験・面接を乗り切るためのコツを教えてもらいましょう。
4-6.看護師の転職や復職にかんする注意点
看護師の転職や復職で成功するには、自分がどんな職場や待遇を希望するのか明確にしておく必要があります。いくら求人が豊富にあり、転職サイトが後押しをしてくる状況であっても、自分自身の希望が定まっていないのでは失敗するものです。職場に求める条件を書き出し、優先順位を付けておきましょう。できれば、実際に職場訪問をして自分の目で確かめることも考えてください。
5.看護師不足についてよくある質問
最後に、看護師不足についてよくある質問に回答します。それぞれの内容を確認して、役立ててください。
5-1.看護師不足でも若い人の方が有利なのでは?
看護師は、看護のプロフェッショナルです。専門職ですから、若さよりも経験が優先となります。確かに、職場によっては同僚たちとのバランスを取るために若い人の方が有利になるケースもあるでしょう。しかし、最初から年齢を理由に応募を戸惑ってしまうのはやめましょう。採用担当者が心から採用したい人物なら、問題ありません。
5-2.ブランクが長いため復職に不安が残るのですが?
結婚や子育て・介護などの理由で看護師を離職した場合、ブランクが長くなりがちです。そのため、多くの人が復職して無事にやっていけるか心配を抱えています。医療は日々進歩していることも、不安を後押ししていることでしょう。しかし、ブランクが長い人でも周囲のサポートがしっかりしている職場を選べばいいのです。自分自身でもブランクを埋めるべく努力は必要ですが心配しすぎないようにしましょう。
5-3.子育て中でも看護師として復職できるのでしょうか?
子育て中でも、看護師として復職可能です。ただし、勤務条件に注意してください。短時間勤務や、平日昼間だけの勤務など、子育て中でも無理せずに働くことができる職場を選びましょう。また、子どもは急に熱を出すなど、突発的に休みが必要となることもあります。子育てに理解がある職場を探し、安心して勤務できるようにしましょう。
5-4.大病院でも看護師不足なのでしょうか?
大病院の場合、比較的待遇がいいこともあり、離職率が低いところも多いものです。欠員が出ても、系列の看護学校からの採用を優先することもあるでしょう。しかし、救急対応や難病治療など、難易度の高い業務を行うことから看護師の需要は高いと言えます。大病院には多くの看護師が必要なため、求人自体が無くなることはありません。常に求人動向をチェックしておく意味はありますよ。
5-5.できるだけいい条件で看護師転職を果たすコツは?
何と言っても情報収集が大切です。また、できるだけ多くの媒体から看護師求人を探しましょう。いい条件で転職をするためにも、常に情報のアンテナを張り巡らせておくことです。知り合いに声をかけて、紹介をお願いすることもひとつの方法でしょう。なお、看護師転職サイトには有利な条件で転職できる「非公開求人」があります。サイトの登録者だけが応募可能ですから積極的に活用しましょう。ただし、条件がいい求人はすぐに採用枠が埋まってしまいます。求人が出たらすぐに応募できるようにしておくことが大切です。
まとめ
今回は、看護師不足の現状をふまえ、転職・復職を有利に進めるために必要なことを解説しました。求人数が多くても、自分の希望に合った職場を探すためには見極める力が必要です。まずは、情報収集から始めましょう。看護師の転職や復職は、業界の動向を知りつくし、優良求人を多数抱えている看護師求人サイトへの登録をおすすめします。プロの客観的で的確なアドバイスは、必ず役に立つことでしょう。看護師不足とはいえ、希望どおりの職場で働くためにも、しっかり活用してください。