
看護師のシフトを知りたい! 実例を知って転職・就職に役立てよう!
看護師の仕事を選ぶのなら、シフト勤務についてきちんと考えておく必要があります。自分らしく、長く働くためにもライフスタイルに合った時間帯で勤務できることが大切です。しかし、実際に働いている人がどんなシフトで働いているのか分かりにくいことでしょう。そこで、今回は、看護師のシフトについて実例を挙げながら詳しく解説します。
- 看護師のシフトについて
- 看護師のシフトと勤務体制について
- 看護師のシフトに関するよくある質問
この記事を読むことで、看護師のシフトについて詳しく分かります。まずは、記事を読んで参考にしてください。
1.看護師のシフトについて
最初に、看護師のシフトの基本を学びましょう。
1-1.看護師の仕事について
入院設備のある病院の看護師は、24時間体制で向き合う必要があります。特に、救急外来や集中治療室などがある大病院では、時間帯にかかわらず常にハイレベルな対応を求められるものです。しかし、24時間ずっと勤務を続けるわけにはいきません。そこで、シフト勤務で対応することになるのです。看護師の仕事とシフト勤務は、切っても切れない関係といえます。
1-2.シフト勤務について
看護師のシフト制は、日勤・夜勤の2交代制と日勤・準夜勤・深夜勤の3交代制を採用しているところが多くなります。時間帯の指定や休憩時間の長さ・シフトの組み方については、病院によって規定が異なるので注意しましょう。
1-3.看護師のシフトの実態
看護師のシフトには、以下のメリット・デメリットがあります。
<メリット>
- 希望に合う時間帯で働くことができる
<デメリット>
- シフトの組み方しだいでは体調を崩す場合がある
- 夜勤では長時間労働になる
2.看護師のシフトと勤務体制について
看護師のシフトの実例と勤務体制について解説します。
2-1.看護師のシフト例
看護師のシフトには、以下のようなものがあります。
2-1-1.2交代制
2交代制は、日勤と夜勤でシフトを回す制度です。たとえば、8時~20時30分を日勤・20時~8時30分を夜勤とし、1日12時間勤務を基本としてシフトを組み、回していきます。もしくは、日勤が8時~17時・夜勤を16時~9時とし、日勤を8時間・夜勤を16時間勤務(仮眠あり)とする例も増加中です。なお、16時間勤務は労働基準法違反なのではと考えがちですが、看護師の場合は変形労働時間制が認められています。従って、1週間に実労働時間が40時間以内であれば1回の労働時間が16時間でも問題ありません。
<2交代制のシフト例>
2交代制のシフト例は、以下をご覧ください。3交代制と比べてシンプルな働き方となります。
- 月曜日:夜勤
- 火曜日:夜勤明け
- 水曜日:休み
- 木曜日:日勤
- 金曜日:日勤
- 土曜日:休み
- 日曜日:日勤
<メリット>
- 休みを取りやすい
- 給与が高くなりやすい
- 夜勤の回数が少なくて済む
<デメリット>
- 夜勤の勤務時間が長い
- 長時間勤務による疲労がたまりやすい
2-1-2.3交代制
3交代制は、日勤・準夜勤、深夜勤でシフトを回しています。たとえば、日勤が8時~16時45分・準夜勤が16時~24時45分・深夜勤が24時~8時45分などです。1回の勤務時間は、いずれの時間帯でも8時間となります。家庭との両立がしやすいのも、3交代制の特徴です。
<3交代制のシフト例>
3交代制のシフト例は、以下を参考にしてください。
- 月曜日:日勤および深夜勤
- 火曜日:夜勤明け
- 水曜日:準夜勤
- 木曜日:休み
- 金曜日:日勤
- 土曜日:日勤
- 日曜日:休み
3交代制では、このほかにも深夜勤務が2連続になる場合や、準夜勤の翌日が日勤になるなど柔軟性が高いシフトになります。
<メリット>
- 1回の勤務時間が短いので体が楽
- 仕事で緊張する時間も短いため精神的にも楽
<デメリット>
- 2交代制に比べると給料が低い傾向がある
- まとまった休みが取りづらい
- 夜勤の回数が多くなる傾向がある
- 深夜勤の時間帯が人手不足でハードになりやすい
2-1-3.1週間のシフト制
施設によっては、1週間ごとにシフトを決めている場合もあります。通常、シフトを組むときは2週間~1か月単位のところが多いものです。しかし、突発的な用事にも対応しやすいなどの理由から、1週間ごとのシフトを採用しているところが増えています。ただし、1週間ごとのシフト制では、直前まで予定が決まらないなどのデメリットもあることを覚えておきましょう。
2-2.夜勤のシフトについて
夜勤は、看護師にとって心身の負担が大きいものです。そのため、夜勤には「72時間ルール」を適用することになっています。72時間ルールとは、看護師全員の夜勤時間を合計したものを、夜勤をする看護師の人数で割った数字が72時間以内でなければならないというものです。72時間ルールは、違反をするとペナルティーとして診療報酬のランクを下げることになるため厳格に守る必要があります。以前は、夜勤をする看護師には、16時間以下の者は含まないとしていました。しかし、2016年には、夜勤が1か月8時間未満の者を除外するとのルールに変更され、介護や育児などで夜勤に制限がある人でもより柔軟に働きやすくなったのです。人手不足が常につきまとう夜勤の時間帯に働きやすくなったことは、大きな進歩といえるでしょう。
2-3.シフトの組み方
看護師のシフトは、個々の看護師の希望を考慮しながらシフト作成担当者が組んでいくことになります。家庭を持っている看護師が多い場合は、特定の日に休みを取りたいとの希望がバッティングしやすく、シフト作成担当者にとって大きな悩みです。しかし、どうしてもはずすことができない予定がある場合は、できるだけ早く希望を出すと同時に、同僚たちにも事情を話して休日を譲ってもらうといいでしょう。
3.看護師のシフトに関するよくある質問
最後に、看護師のシフトに関するよくある質問に回答します。それぞれ確認し、役立ててください。
Q.昼間のシフトだけで働ける職場の例は?
A.たとえば、以下のような職場があります。このほかにも、日勤専従看護師として働くことも可能です。
- 個人経営のクリニック(入院施設なし)
- 高齢者介護施設(泊まり介護なし)
- 民間企業(産業看護師として)
- 検診センター
- 保育園
Q.夜勤と日勤が連続することはある?
A.2交代制の夜勤と日勤の連続労働は基本的にありません。看護師の心身の負担が大きすぎるため、夜勤から日勤にシフトチェンジする際には、休日を挟むのが一般的です。なお、3交代制では準夜勤から日勤の連続勤務はあり得ます。
Q.夜勤の仮眠時間はどのくらいあるのですか?
A.夜勤で16時間勤務となった場合は、2時間程度を仮眠時間として設定していることが多くなります。仮眠時間には横になって休むことが可能です。しかし、休憩時間ではなく勤務時間としてカウントされているため、必要に応じて職務に当たる必要があります。なお、3交代制の夜勤で8時間勤務の場合は仮眠時間ではなく、休憩時間として45分から1時間程度設定されているのが通常です。
Q.短期間で稼ぎたい場合、夜勤だけを希望できますか?
A.まずは、希望を出してみましょう。ただし、ほかの看護師との兼ね合いもあるため、すべての勤務が夜勤となるとは限りません。夜勤だけで働きたいのならば、夜勤専従看護師として働くことも可能です。ただし、夜勤は日勤に比べて給与が高くてもハードな勤務内容となるので、無理をしすぎないようにしましょう。
Q.現在の職場では希望のシフトが実現しそうもないのですが?
A.希望のシフトで働くためには、転職も考えましょう。看護師は、人手不足も相まって引く手あまたです。まずは、希望のシフト条件でどんな職場から求人が出ているか探してみるといいでしょう。なお、看護師の転職に強い転職サイトに登録することで効率よく条件のいい求人を探すことができます。当、看護師キャリアアップでも好条件の求人を多数ご用意していますのでぜひご利用ください。
まとめ
今回は、看護師のシフトについて詳しく解説しました。看護師は24時間体制での対応が求められることが多く、シフトが不規則になりがちです。しかし、プライベートと両立させるためにも、自分の希望どおりのシフトで働くことが重要といえます。就職・転職で失敗しないためにも、どんなシフトで働くといいのか・働きたいのか明確にしておきましょう。現在働いている人で改善が難しいと感じた場合には、転職を考えてみてください。転職するときは、看護師求人に特化したサイトに登録すると何かと便利でおすすめです。