寝ても寝ても眠いその春の眠気は過眠症? あなたの眠気をチェックしよう!
春の陽気と共に日中の眠気やぼんやり感を感じる事も多くなる季節です。 「よく寝たハズなのにまだ眠い」「寝ても寝ても寝足りない」「日中、猛烈に眠くなる」etc その原因は、春のせい? 花粉症の薬のせい? それとも、何かの病気が潜んでいるかもしれません。
睡眠は心身の健康と密接に関係します。日中の眠気が悲惨な事故につながるケースも増えています。あなたの眠気の強さをセルフチェックしてみましょう。
- 過眠症とは?
- 過眠症の種類
- あなたの眠気をチェック
1.過眠症とは?
「過眠」とは、十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中、眠気が強く、起きていられない状態をいいます。その状態が何日間も継続し、通常の社会生活に支障をきたすようなものである場合は睡眠障害と考えられ、「過眠症」と判断されるのです。
健康な人であっても午後になると眠気が強まる事がありますが、眠ってはいけない時には意志の力で目覚めていることができます。しかし、「過眠症」の場合は入学(採用)試験や面接・顧客との商談中・デートの最中など、通常では考えられない状況で居眠りをしてしまうことがあるのです。
日中に突然おこる居眠りや集中力の低下によって、勉強・仕事に支障がでるだけでなく、交通事故など人命に関わる大きな事故を引き起こす危険性も高くなります。
2.過眠症の種類
2-1.日中に強い眠気が出現するもの
ナルコレプシー
夜十分な睡眠をとっていても昼間に急激な眠気に襲われそのまま眠ってしまう。 1000?2000人に1人の発症率だと言われており、10代で発症することが多い。 睡眠発作・情動脱力発作・睡眠麻痺・入眠時幻覚などの症状がある。
特発性過眠症
ナルコレプシーと同じように十分な睡眠を確保しているにもかかわらず、日中横になると、2?3時間眠ってしまう。10代から20代前半までに発症することが多い。 ナルコレプシーほど眠気は強くなく、また、少しずつ眠気が高まっていくという特徴がある。
反復性過眠症
一日に18~20時間も眠る日が3日~3週間続き(傾眠期)、その後その症状がまったく出なくなる(間欠期)のサイクルが不定期に繰り返す。間欠期には正常な日常生活を送ることができる。
2-2.慢性の睡眠不足となってしまうもの
睡眠時無呼吸症候群
夜間の睡眠中に呼吸が一時的に停止する状態や、呼吸する力が低下する低呼吸の状態を何度も繰り返し、睡眠が妨げられ熟睡することができないため眠りが浅くなり、日中に強い眠気が生じる。他に、朝起きたときに頭痛がする・頭がいつも重い・集中力が続かない・夜間のトイレの回数が増えるなどの症状が現れる。
その他、過眠の症状が見られる病気
むずむず脚症候群・周期性四肢運動障害・概日リズム睡眠障害・うつ病 など
3.あなたの眠気をチェック
日常生活において感じる眠気について評価する?のがエップワース眠気尺度です。 これは、世界中の医療や産業保健の現場で広く使われているテストです。
問1~問8の状況で、ウトウトしてしまったり、眠ってしまうことがありますか?
0から3のうち最も当てはまる番号1つに○印を付け、総合点を出してください。
問1.座って本を読んでいるとき、居眠りをすることは?
絶対にない: 0点 時々ある: 1点 よくある: 2点 大体いつも: 3点
問2.テレビを見ているとき、居眠りをすることは?
絶対にない: 0点 時々ある: 1点 よくある: 2点 大体いつも: 3点
問3.人の大勢いる場所でじっと座っているとき(会議や映画館など)、居眠りをすることは?
絶対にない: 0点 時々ある: 1点 よくある: 2点 大体いつも: 3点v
問4.他の人が運転する車に乗せてもらっていて、1時間くらい休憩なしでずっと乗っているとき、居眠りをすることは?
絶対にない: 0点 時々ある: 1点 よくある: 2点 大体いつも: 3点
問5.午後じっと横になって休んでいるとき、居眠りをすることは?
絶対にない: 0点 時々ある: 1点 よくある: 2点 大体いつも: 3点
問6.座って人とおしゃべりしているとき、居眠りをすることは?
絶対にない: 0点 時々ある: 1点 よくある: 2点 大体いつも: 3点
問7.お昼ご飯のあとに静かに座っているとき、居眠りをすることは?
絶対にない: 0点 時々ある: 1点 よくある: 2点 大体いつも: 3点
問8.自分が車を運転していて、数分間信号待ちをしているとき、居眠りをすることは?
絶対にない: 0点 時々ある: 1点 よくある: 2点 大体いつも: 3点
このテストはあくまでも主観的な眠気を評価するものですが、総合得点が11点以上の場合は何かの病気が原因で強い眠気が起こっている可能性があります。
過眠症の原因ははっきりとは判明していませんが、日常生活のストレスや多忙さが精神的・身体的な疾患を引き起こし、睡眠障害としての過眠症になってしまう可能性も高いのです。 日中、慢性的に強い眠気を感じている場合には、早めに睡眠障害の専門医を受診してください。
参考
日本睡眠学会(睡眠障害の基礎知識が載っています)
日本睡眠学会認定医一覧
日本睡眠学会認定医療機関一覧
まとめ
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